*BOV :Balloon-based Operation Vehicle
高高度気球を利用した微小重力実験システム
短時間微小重力実験システム(航空機・落下塔)と長時間(スペースシャトル/国際宇宙ステーション)を補完する実験システムとして、高高度気球を用いた微小重力実験装置(BOV :Balloon-based Operation Vehicle)の開発に参加しています。
2007年5月に実施された#2実験では、微小重力実験部の製作を担当し、学習院大学渡邊研究室の協力の下、線香花火の燃焼実験を行ないました。
実験の概要 ~長時間観測システム~
精密な観測を行なうには、数十時間に及ぶ、長時間観測が必要です。このため、ブーメラン気球などのシステムが開発されています。
気球の中には、He(ヘリウム:空気よりも軽い)ガスが詰められています。気球の頭には、ヘリウムガスを逃す「排気弁」、ゴンドラの中には、バラスト投下装置があり、この2つで気球の高度を制御します。気球下部には、排気口があり、高度が上がり、満膨張になると余分はガスは、ここから溢れ出し、以後、一定高度を飛びます。飛翔の終了は、地上からの指令電波でカッターを作動させ、パラシュートにより、観測機器をゆっくり安全に降下させます。同時に気球本体も破壊します。
放球→バラスト→実験→回収 【大気球ホームページ】
微小重力実験部の詳細について
微小重力実験部は、実験中機体から浮遊させる為、機体と独立して電源、制御系など全てを搭載させる必要があります。又、機体との通信もワイヤレスで行う必要があります。微小重力実験部は市販品を用いて小さく仕上げました。
*マウスオーバーで各部の概要を表示します。
微小重力実験部は、ボーリングの球(直径28cm)程度です。南半球は黄色、北半球は透明のポリカの半球で覆っています。 |